日本アトピー協会は、アトピー性皮膚炎およびアレルギー諸疾患に対して、安心と安全、そして快適と向上を目指す人々の暖かい誠意に基づき組織された団体です。

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知って得する情報

外気と室内気候

温度、湿度、通風、採光、遮音など快適な室内環境の維持に欠かせないことに無頓着ではないでしょうか。家を新築するときは仔細に検討しますが、建売住宅や賃貸住宅では日当たりや眺望などに気をとられ通風などには気が回らないようです。また外気と室内の関係についても深く考えることはないようですが健康に大きく影響します。とくに夏季と冬季の温度差の大きな季節では住環境に結露など不都合な影響を与え、体感的には不快感が生じます。家も呼吸しています。時には深呼吸も必要です。風を取り入れ室内に空気の通り道をつくり温度や湿度がこもらないよう工夫が必要です。

計画換気のすすめ

空気のよどんだ所にカビは発生しますので空気のよどみをつくらないこと。つねに計画的に換気を行なってください。それには空気の通路を考え空気の「出口」と「入口」をはっきりさせて「風が抜けやすい工夫」をする事です。また湿度にも気をつかい各部屋に湿度計を置き40%から60%の範囲内に湿度を保つよう風を取り入れたりして湿度管理をしてください。ただし梅雨時には戸外の方が湿度が高い場合が多く除湿機の助けが必要となります。換気の方法としては自然換気がいいのですが、冬季や空気の汚染が懸念されるところでは、換気扇による強制換気が必要となります。

自然換気について

地域によって固有の風の通り道や風の吹き方があり注意して観察すると判ってきます。古くから行われていて迷信と思われがちな風水の根拠はこのあたりにあるようです。この原則を学び自然換気に応用してください。またエアコンによる温度調整ではなく出来れば自然の風を取り入れた温度調整をし、室内につねに空気の流れがあるようにしてください。
すきま風の原理
すきま風が出来るのは風が流れ出てゆく側に広い空間があることで、この原理を応用し外気を取り入れる側の窓は細めに、空気が出てゆく側の窓は広く開けると自然換気が効率的にできます。
欄間(らんま)の効用
建具などにアンダーカット(空気の通路)などを施すと通風性が高まります。アンダーではないですが和風建築には必ず「欄間(らんま)」という空気の流れを工夫する隙間あります。

家具の配置

本来の日本家屋は開放型で居室には何も置かず家具調度品は「納戸」という家具を置く専用の部屋がありました。現在もワードローブとして衣類を収める特別のスペースを設けている住宅もありますが、贅沢が許されない多くの場合は家具の収納に悩まされます。
家具の配置には空気の通り道を妨げない工夫が必要です。タンスなどは壁際に置いているとは云うものの空気の流れを妨げ、また壁側に結露が発生します。さらに窓をふさぐような家具の配置は空気の出入り口を著しく損ないますので当然ながら避けましょう。また家具は出来れば背の低いものを選びたいものです。

強制換気

自然の風を取り入れてお部屋の空気を入れ替えるのが環境に優しい方法ですが、寒い時期や空気が汚れているところでは換気扇やエアコンで空気の入れ替えを図らなくてはなりません。煮炊きした湯気や熱気、空気の汚れを室外へ追い出だすため台所には必ずレンジフードがあって換気扇が取り付けられています。これを使って換気はできますが、別にお部屋の空気入れ替え用に換気扇が欲しいもの。部屋ごとに換気扇があるのが理想的です。換気扇を使うときは、建具や窓を閉めたままでは空気をかき混ぜるだけでカビは拡散し逆効果です。そこでその換気扇よりいちばん遠い窓を細めに開けると効率よく空気が流れます。なお多くのエアコンは換気の機能が付いていませんので換気扇との併用が必要です。この場合も窓を細い目に開けておくことをお勧めします。

温度計と湿度計でこまめにコントロール

居室の湿度は夏冬にかかわらず40〜60%の湿度維持を目安としてください。なお室内には3〜5リットルもの水分が常に湿気として存在しています。また人の呼吸による水分放出も大きく人が居るだけで湿度があがります。目に付きやすいところに温度計と湿度計を置き「室内気候」に気配りする習慣づけをしましょう。

快適な室内気候を作るために

  • 部屋ごとに温度差があるとその境目に結露が発生します・寝室にも換気扇があるのが理想的。使う時は「空気の入口」を確保してください。
  • キッチン換気扇を有効に使ってください。これも換気扇からいちばん遠い窓を少し開けて各部屋の建具を開けること。キッチンの窓を開けたまま換気扇を使うと他の部屋空の空気の流れは止まります。
  • 寒くて自然換気ができないときでも1時間あたり1回、住居全体の空気が入れ替わるよう換気扇をこまめに使ってください。このときも必ず一箇所、窓を細めに開けることを忘れずに。
  • 室内に出来るだけ洗濯物を干さないようにしましょう。また浴室などの湯気が移動しないように気をつけてください。
  • 階段ホールケースなどは熱ダマリとなりやすいので置かないよう。どうしてもという場合は熱が籠もらないように風通しの良い所に。

除湿機の活用

アレルギーの方には冬の乾燥時に部屋の加湿が必要で加湿に関しての知識や工夫は豊富と思います。逆に梅雨期の除湿には意外と無頓着なようですが、この時期に除湿機の助けを借りてカビの発生などを極力抑えることは喘息やアトピーの病気をコントロールするうえでとても有効です。また快適な湿度管理はアトピーの肌に黄ブ菌などの繁殖を抑制することも効果も期待できます。除湿機の役割を見直してください。

ペットとともに暮らす方法

いくら可愛くてもお肌に気を使う方々にはペットは厳禁です。とくにネコはイヌの100倍もの強さでアレルゲンの影響を受けます。小鳥もやはり遠ざけたほうが無難です。カメや金魚は一応安全ですが菌感染の不安が残ります。水槽内のカビも心配ですので水槽の洗浄などの世話は他人に委ねましょう。ペットとのスキンシップは本来厳禁。犬など散歩から帰ったときはペットの体を拭い、ご自身も入浴やシャワーで付着したアレルゲンを流し去ってください。

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